【陰陽という魔法vol,1】 

現在、読んでいる大森一彗さんの本 
『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋 

緑にかがやく森、マイナスイオンがふりそそぐ水辺、森羅万象に活力を与える太陽と、心の奥底をひそやかに照らしだす青白い月・・・・。日常を離れ、太古と変わらぬ自然現象にふれると、なんともいえない安心感や心地よさが、からだじゅうに満ちあふれてくることがあります。それは、私たちのからだが「自然」と同じリズムでできているからです。そしてその根本には、陰と陽というふたつのエネルギーが働いています。 

陰はゆるめる力、陽は締める力です。男と女、プラスとマイナス、昼と夜、動物と植物、繁栄と衰退。相反する存在や事象でありながらも、お互いを引きつけあい、補いあうのが陰と陽の関係性です。

【陰陽という魔法vol,2】 

現在、読んでいる大森一彗さんの本 
『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋 

そんな陰陽の力によって、私たち人間やほかの生きもの、社会や経済など、宇宙のすべてが動かされています。その宇宙法則の展開に私たちが参加し、もてる自分の可能性を精いっぱい発揮することができたら、人生、どんなに楽しいでしょう。 

じつは今は亡き夫は10代のころ、「30歳ぐらいまでしか生きられない」と医師から言われたほど病弱でした。生まれつき体の弱い者、強い者、富める者、貧しい者のいるこの世の不平等に疑問を抱き、それを解こうと真理を求めつづけてめぐりあったのが、宇宙法則、陰陽原理だったのです。さっそく玄米菜食を実践し健康を取り戻したころ、その体験を伝え聞いて、病院から見放された難病の方が我が家を訪ねてくるようになりました。

【陰陽という魔法vol,3】 

夫は相手のからだや心の状況を観る。私は手当食をつくったり、手当をする係です。 

遠路はるばるやってきて、口もきけずに玄関にうずくまってしまった人がいました。梅しょう番茶をつくってさしだすと、湯飲みに半分も飲まないうちに、蒼白だった顔に紅がさしてきました。蚊のなくような声にも力が入り、焦点の定まらなかった瞳に私の顔が映りだして、ホッとひと安心です。 

雨の中、言葉も通じないのに我が家を目指して迷い、高熱で意識がもうろうとしていたアメリカ人の青年の場合は、第一大根湯を飲ませてふとん蒸しにしたところ、からだじゅうの毛穴という毛穴から玉のような汗が出て、熱は37℃台に下がりました。 

盲腸炎の手術がいやで痛みをこらえてきた人には、ごぼうのしぼり汁としょうが湿布、さといもパスターの手当をしたところ、痛みがやわらぎ、2,3日で完治したことも。 

《現在、読んでいる大森一彗さんの本 
『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》

【陰陽という魔法vol,4】 

例をあげればきりがありませんが、こんなふうに、全国各地から何千人もの方が我が家で養生をしていかれたのです。 

食べ物を栄養素やビタミン、ミネラルといった成分で検討するのではなく、食べ物がもつ陰と陽の力を基準に判断し、そのバランスに重点をおくのが、私たちがやってきた食べもの手当て法の基本です。 

陰性の症状には陽性の食べものを、陽性の症状には陰性のたべもので、からだのバランスを中庸にととのえます。量は、症状の度合いで加減していきます。 

その判断が適切なとき、奇跡が起こります。精神錯乱状態の人が正気に戻る。生まれつき難聴児が聴こえるようになる。小児麻痺で歩行困難な子どもが歩きだし、進行性筋ジストロフィーで箸さえ持てなかった女性が、編み物ができるまでに回復する。認知症の老人のボケを治すことも、どんなことでも可能にする力を食べものはもっているのです。 

《現在、読んでいる大森一彗さんの本 
『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》 

【陰陽という魔法vol,5】 

もちろん、すべての人がよい結果を得られるとは限りません。ただ慢性化している病気や体質の改善には、穀物菜食をしてからだのバランスを中庸に保つことが一番効果的です。糖尿病にあずきかぼちゃ、気管支炎やのどの痛みにはれんこん料理など、症状を緩和する食箋(しょくせん)〔食べものの処方箋〕もいろいろあります。 

普段の食事を穀物菜食に替えることで、からだ自体の細胞がいきいきとよみがえり、自然治癒力や免疫力が活性化してくるのです。 

私たちのまわりには、さまざまな病気がとり巻いています。ガンに心臓病、糖尿病といった生活習慣病をはじめ、アトピーや花粉症、エイズなどの難病はふえるいっぽうです。また、冷え性、便秘、頭痛、ストレスなどを訴える人も多く、ほとんどの人がなにかしら不調を抱え込んでいます。 

大森一彗さんの本 
『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》 

【陰陽という魔法vol,6】 

そういった意味では、現代ほど健康に関心が寄せられている時代はないかもしれません。食べものにしてもマスコミが毎日のように、「〇〇成分が体にいいことが分かった」「1日〇グラムを食べなさい」という情報であふれています。 

いったい、どんな食事をとれば私たちは健康になれるのでしょうか? 

その答えは簡単です。自然の摂理に沿ったもの、気候風土にあったものに食を戻せばよいのです。 

たとえば大地が育んだ旬のものには、体がその季節に順応して、毎日をいきいき過ごせるように調整する力が自然とそなわっています。いのちがはつらつと輝いているものを食べればよいのです。 

大森一彗さんの本 
『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》 

【陰陽という魔法vol,7】 

それに比べて、ちまたにあふれる栄養強化食品はどうでしょう。ビタミンEやC、鉄分やカルシュウムが添加されていたところで、抽出された薬効成分の寄せ集めに、はたして ”いのち” の働きが期待できるでしょうか。 

何かを食べるということは本来、”生きるため” に ”いのち” をいただく行為です。このあたりまえのことが、意外と忘れられているような気がします。おいしければ、数値上の栄養素のつじつまが合ってさえいれば、何でもいいというものではありません。食はいのちを育み、人間性をつちかっていく原点なのです。 

《大森一彗さんの本 
『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》 

【陰陽という魔法vol,8】 

世界の長寿国と言われながらも、日本はなぜ、こんなに寝たきりのお年寄りが多いのでしょうか。なぜ、からだや心の不調を訴えている人が激増しているのでしょう。さらにいえば、子どもたちのいじめの問題や青少年犯罪が社会問題にまで発展していることも含めて、いまの食べものや食べ方がおおいに影響していることはまちがいありません。 

ヒトの生理というものは百年単位でしか変わりません。それなのに、日本の食のスタイルは戦後わずか数十年で激変してしまいました。米を食べるとバカになる、といった根も葉もない学説が流布し、「タンパク質が足りないよ」と動物性タンパク質信仰におどらされ、ご飯と野菜中心の食事がパンや肉や乳製品などの欧米食にとって替わり・・・・。その結果、生活習慣病や欧米型のガンがふえたことは周知の事実です。また精製された化学薬品で処理された加工食品がふえ、甘いお菓子が氾濫したことが精神作用にまで悪影響を及ぼしていることも科学的に立証されています。 

《大森一彗さんの本 
『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》 

【陰陽という魔法vol,9】 

いま、欧米では動物性タンパク質の過剰摂取が健康を害すること、穀物こそ理想的な栄養バランスがあることが指摘されています。なんのことはない、かつて粗食とバカにされた戦前の日本の食が脚光を浴びているのです。 

食べものは心身を養うと同時に、からだの調子を整えるという役割をもっています。まずは食べもののもつ力や働きを知ることです。 

頭で覚える必要はありません。自然と一緒に生きていく姿勢さえあれば、どなたにも簡単に食のもつ秘密がわかり、恩恵がもたらされるのです。 

四季の豊かな日本に暮らす私たちのからだは、春夏秋冬で少しずつ変化しています。また、同じ日本でも夏涼しい北海道と、冬でも暖かい沖縄の人々では生まれつきもった体質が違います。それぞれに合わせた食べものや食べ方があるのは当然のことです。 

《大森一彗さんの本 

【陰陽という魔法vol,10】 

昔は「三里四方のものを食べる」といって、徒歩で行ける範囲のものを食べていれば健康で暮らせる、という考え方がありました。これは身体と土は元をただせば同じもの、という「身土不二(しんどふじ)」の発想からきています。人も作物も同じ土(環境)で育つわけですから、その土から健康に育った作物を食べることが、環境への適応能力をいちばん高めることになるわけです。

 そんな私たちが、まったく違った気候風土でとれる作物、たとえば熱帯地方のフルーツやコーヒーを、それも真冬にとったらどうなるでしょう。日本という気候風土になじんでいるからだはビックリして、生体としての機能をくずしてしまうにちがいありません。

 日本に住む私たちには、やはり日本でとれるものを食べるのがいちばんからだにやさしく、健康でいられるのです。そして、太陽や土や水の恵みが最高潮に達した旬のものを食べることによって、その時季からだが必要としているものが、すべてまかなわれます。 

《大森一彗さんの本 『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》

【陰陽という魔法vol,11】

 自然のなかにこそ、最高の栄養素があるというわけです。 

もうひとつ、栄養素の数値や分析いらずの食べ方があります。それは、まるごと食べる、ということです。 

たとえば米は、玄米で食べるならほぼ完ぺきな栄養バランスをもつといわれています。それを精白するということは栄養価が落ちるだけでなく、バランスもくずしてしまいます。さらに、玄米はまけば芽が出ますが、白米は芽を出しません。生きたいのちをもつ玄米に対して、白米は死んだ食べものなのです。 

 《大森一彗さんの本 『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》

【陰陽という魔法vol,12】 

また、野菜の栄養素は皮の部分にいちばん詰まっていますし、さつまいもを食べたときの胸やけやもたれ感は、皮ごと食べれば皮に含まれる成分が解消してくれます。”まるごと食”はすぐれた栄養バランスと、それを体内で完全消化する代謝要素が全部入っている、生命力豊かな食べものであり食べ方なのです。 

その”いのち”がなくなってしまったところに、いまの食べものの危うさがあります。 

《大森一彗さんの本 
『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》 

【陰陽という魔法vol,13】 

食べものを、栄養素や働きで見てみましょう。 

食べものには炭水化物やタンパク質、脂質といった三大栄養素をはじめ、ビタミン・ミネラルなどの微量栄養素など、たくさんの成分が含まれています。血液や細胞、骨をつくるうえで、どれもが大切な働きをしています。 

また、最近注目されている抗酸化物質などのように、からだを健康に保つ、もしくは健康に導くための生理活性物質もいろいろ含まれていることがわかってきました。 

でも、食べもののもつ力はそれだけではありません。食べものには栄養素や栄養分析からは見えてこない、不思議な作用がたくさんあるのです。その代表的なものが、陰と陽のパワーです。 

《大森一彗さんの本 
『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》 

【陰陽という魔法vol,14】 

これをひとことでいうと、陰はゆるめたり冷やしたりする力、陽は締めたり温めたりする力。つまり、たべものには細胞や血管や臓器をゆるめたり締めたりする働きや、からだを冷やしたり温めたりする作用があるのです。ゆるめて冷やす力が強いものは陰性の食べもの、締めて温める作用が強いものは陽性の食べものということになります。 

夏にとれるなすやきゅうり、スイカは細胞をゆるめてからだを涼しくしてくれる陰性の食べものです。熱帯地方の産物である砂糖やコーヒー、スパイス類も陰性の働きを強くもっています。 
一方、秋から冬にかけておいしい根菜類や肉は、からだを温める陽性の食べものです。寒くてもからだが動くようにエンジンをかけてくれるのです。なお、同じ種類の作物では、寒い地方でとれたもののほうが陽性の力が大です。 

《大森一彗さんの本 
『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》 

【陰陽という魔法vol,15】 

食べものにはもうひとつ、陰と陽の中間に位置する中庸のものがあります。米などの穀物がその代表で、からだの基礎をしっかりかためてくれる食べものといえるでしょう。 

食べもの別に、温める、冷やす、中庸を保つ、といった基本の性質があることを知っていると、季節や自分の体質に合わせた調理法や食べ方ができるようになります。 

また、熱がある、おなかをこわした、頭が痛いなどという不調を改善することも可能です。ぐあいが悪いというのは、からだが陰か陽にかたよってでてきた症状ですので、要はその反対の作用をもつ食べものでからだのバランスを中庸にもどしてやればいいのです。

食べものの最大の秘密は、まさにこの”陰陽”の働きにあるのです。 

《大森一彗さんの本 
『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》 

【陰陽という魔法vol,16】

 健康とは、からだが陰にも陽にもかたよっていない中庸のバランスを保っている状態です。その点、現代人は陰性過多、陽性過多、または陰陽の両極をあわせもっている体質の人がほとんどです。食べものが中庸の穀物から離れ、極端な陰性食や陽性食、甘いものや肉魚ばかりをとりすぎた結果です。 

生活習慣病という呼び名からもわかるとおり、自然の摂理から離れてしまったいのちのない食生活が病気をつくり出しています。食のもつ自然の薬効、陰陽のパワーを生かし、からだをととのえていくすべを覚えましょう。

 現代西洋医学が行き詰まりをみせ、世界的に代替医療に注目が集まっています。用い方や食材の違いはありますが、中国の薬膳やインドのアーユルヴェーダも食べもののもつ力に着目し、からだのバランスをととのえることを基本にしています。どれもみな科学的につくられた薬と違い、副作用の心配もほとんどないのが共通点です。  

そもそも薬は、食べもののもつ薬効成分を利用することでつくられてきました。初めにもどるだけです。食べもののエッセンスを毎日の食事”ごはん”としてとり、刻々と変わる体調や症状に応じて手当に用いる。台所にある食べものでからだのメカニズムに沿った「いのちの強化」が簡単にできるのですから、こんなにすばらしいことはありません。 

 《大森一彗さんの本 『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》  

写真は1月31日昨日デジカメにて撮影した皆既月食「スーパー・ブルー・ブラッドムーン」

【陰陽という魔法vol,17】 

 食べものには陰と陽の働きがあることにふれましたが、じつはこの陰陽の作用は、宇宙にあるすべての現象と存在・・・・、森羅万象の創造主なのです。

 陰陽をおおざっぱに定義づけすると、《陰》は外に向かって広がる遠心的なエネルギーで、軽い、冷たい、静的、大きいといった性質をもちます。《陽》は中心に向かって収縮していく求心的なエネルギーです。重い、熱い、動的、小さいなどの性質があてはまります。そして両者はすべて、まったく正反対ながらも引きつけあい、補いあってバランスをとっています。 

 この原理は普遍的なものですから、洋の東西を問わず、思想や哲学や宗教のなかに出てきますし、私たちも知らず知らずのうちに、陰陽のバランスのなかで生き、生かされています。 

 《大森一彗さんの本 『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》  

【陰陽という魔法vol,18】

 たとえば男性は陽性ですから、陰性の女性に、女性は男性に惹かれて人類が存続していきますし、私たちがする息も、吐いたら(陰性)、吸う(陽性)という逆の行為をすることで生命活動が保たれています。緊張したりリラックスさせたりする自律神経の働きも同じメカニズムからなっています。 

 また、陽性の昼の次には必ず陰性の夜がきますし、降った雨(液体=陰性)は蒸発(気体=極陰性)して天にのぼり、雲(固体=陽性)を形成して、また雨を降らせるという循環を繰り返しています。

陰は陽を引きつけ、陽は陰を吸収して、たえず変化していくのも陰陽の特徴です。 時間と空間、生と死、光と闇、潮の満ち引き、右と左、暑さ寒さ、地球の重力と自転による遠心力・・・・、すべての現象に陰と陽の力が拮抗して働き、バランスをとって成り立っています。

 《大森一彗さんの本 『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》 

 追記:「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」の中でも陰陽思想が出ています。https://youtu.be/9428Q-QMsCc 

【陰陽という魔法vol,19】

 なお、陰陽はあくまでも相対的なものですから、絶対陽、絶対陰というものはありません。実際、どんなものにも陰陽の両方の要素がありますし、大きな陰は陽を引きつけるのと同時に、小さな陰も引きつけます。

 もうひとつ、陰陽でおもしろいことがあります。このふたつのエネルギーは、スパイラル状に流れているということです。

 竜巻やうず潮といった自然現象を見てください。うずを巻いています。そして、私たちの頭にはつむじが、指には指紋が、遺伝子のDNAもスパイラル構造をしていることがわかっています。  

《大森一彗さんの本 『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》

【陰陽という魔法vol,20】 

赤ちゃんも生まれてくるときは、産道を回転しながら出てきます。私たちは生まれながらにして陰陽パワーの洗礼を受けているのです。 

陰陽なくして、この世の動きや現象はありえません。ならば、陰陽を知ることで、私たちの暮らしや生き方はもっとバランスのとれた、充実したものになるのではないでしょうか。一度、陰陽というものさしをあてて、自分やまわりを見てみてください。きっと、おもしろい発見があります。 

さて、それではあなたはどっちの要素を多くもっているでしょう。 

さきほど男性は陽で女性は陰、といういい方をしましたが、これはあくまでも男性と女性の比較論であって、実際には男性も女性も陰陽両方の要素をもっています。 

もともと人間のからだは宇宙のさまざまな陰陽の力に影響されて、両者の間で揺れ動いています。その動きが、ゆるやかに、しなやかに陰と陽の間を行き来できていれば、あなたはとても健康のはずです。 

《大森一彗さんの本 
『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》 

【陰陽という魔法vol,21】

 四季を例にたとえると、春や秋は過ごしやすい気候です。これは、夏や冬に比べて気温のふれ幅が小さく、からだに負担が少ないから。おだやかに安定している中庸の季節だからです。

 すこやかなからだと心をつくるには、このふれ幅の少ない中庸を保つことが何よりも大切になってきます。 参考までに、陰過多、陽過多の例をあげておくと、次にようになります。

 ●陰性の貧血タイプ  体力がなくて疲れやすく、胃腸が弱くてやせぎす。声は小さくて覇気がなく、血圧も体温も低い。すべてにおいて消極的な人です。まずは胃腸を丈夫にすること。そこからからだのたて直しをはかります。 

●陰性の水太りタイプ 元気がないのは上に同じですが、見かけがブヨブヨしている人はこちらのタイプです。甘いお菓子や果物、水分など陰性のものを食べすぎてゆるみきっていますので、これらを止めることが先決です。  

《大森一彗さんの本 『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》 

【陰陽という魔法vol,22】

 ●陽性のかた太りタイプ

 食べるのが大好き。肉も魚もデザートも、お酒片手にペロリ。甘辛両刀づかいです。行動は早いのですが、すぐにカッカしやすく、おせっかいも多いのでは?とにかく食べすぎで臓器に負担がかかっていますから、小食にすることです。

 ●陽性の筋骨タイプ

 塩辛いものが大好きで水分をほとんどとらない人に多い。信念がかたいぶん、融通性や柔軟性に欠けるところがあります。やわらかくてみずみずしいものをとり、頑固さをやわらげます。 

なお、陰も陽も混ざっていて自分がどの体質かわからない、という場合は、普通に日常生活が送れていれば問題ありません。朝、パッと目が覚める、食欲がある、疲れにくい、毎日が楽しい。きちんとお通じがある。こんな人は中庸タイプですから、陰にも陽にもかたよらない食事を続けて、いまの健康を維持してください。  

《大森一彗さんの本 『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》

  1. 【陰陽という魔法vol,23】 


次は、食べもの全体を陰と陽の考え方で整理してみましょう。陰陽を分ける性質にはいろいろありますが、大きな決め手となるのは、食べものに含まれるナトリウムとカリウムの割合です。 

ナトリウムの代表は塩ですが、ちょっと台所の塩の働きを思い出してください。塩は料理の味を引き締めるものです。また、浅漬けは塩でもむことで水分が引き出され、野菜がキュッと縮みます。 

このように、ものを縮める作用があるのがナトリウムで、これは陽性の働きです。反対に、拡張する働きをもつものがカリウムの陰性となります。 

《大森一彗さんの本 
『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》 

【陰陽という魔法vol,24】

まず、動物性と植物性の食べものを比べてみると、動物にはナトリウムが、植物にはカリウムが多く含まれていますから、動物は陽性、植物は陰性ということになります。

また、血液が赤くて動きまわる温かい動物に対し、植物は緑のクロロフィルをもって一定の場所に静かにいる冷たい存在です。このようにほかの観点からみても、動物は陽性、植物は陰性のファクターをたくさんもっていることがわかります。

《大森一彗さんの本
『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》

【陰陽という魔法vol,25】

今度は、同じ植物同士の比較です。もちろんここでも、ナトリウムとカリウムの割合が第一基準になりますが、陰陽の基本性質(陰性の場合、大きい、広がる、上昇性をもつ等)や、色、水分量、形、かたさなどのファクターも加味して判断してみてください。

たとえば、天に向かって高くのびる葉菜は陰性、地中深く根をのばす根菜は陽性になりますし、水分の多いものは少ないものに比べて陰性になります。

色は、オレンジや黄色をしているにんじんやかぼちゃは陽性、紫色をしているなすは陰性です。形では、広がっていたり細長かったりする野菜は陰性、まあるく縮こまっている野菜や穀物は陽性というわけです。

《大森一彗さんの本
『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》

【陰陽という魔法vol,26】

 とれる場所や季節ではどうでしょうか。前述したように陽は陰を、陰は陽を引きつけるという法則がありました。熱帯は暑い陽性の国ですから、そこには砂糖やスパイス類、バナナなどの陰性の食べものが多くできます。同じ理由から夏には陰性の食べものが、冬には陽性の食べものが多くなりますし、東南アジアと日本の米では暑い東南アジアの米のほうが陰性になります。  

なお、夏でも涼しいヨーロッパでは動物の肉や乳製品をよく食べますが、それらの食べものは陽性です。寒い風土に対抗するには、からだを温める食べものが必要だからです。もともとヨーロッパには牧草しかはえないやせた土地が多く、その牧草を食べて育つ牛や羊を食べるしかなかった、という背景があります。気候風土と人の食べものは深く関連しているのです。  

《大森一彗さんの本 『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》

【陰陽という魔法vol,27】 

現代栄養学には陰陽という概念はありませんが、陰陽の法則は現実に、私たちの生活や健康を大きく左右しています。何度もいいますが、自然界の法則イコール陰陽です。自然のリズムに寄り添った食生活こそが、健康のかぎなのです。

 好きな食べものは?と聞かれたら、あなたは何と答えますか。  

焼肉や霜降りのステーキでしょうか。それとも、刺し身や焼き魚?生クリームたっぷりのケーキやチョコレートも捨てがたいし、イタリアンに中華やタイ料理もいいな、という人もいるでしょう。

 でも、ちょっと待ってください。舌先はともかく、肝心のからだは喜んでいるのでしょうか。食べものの”いのち”はまるごと入っていますか? 私たちの多くはいま、好きほうだいに食べものを食べちらかし、そのことに何の疑問ももっていません。ところがこれは、生き物としては例外中の例外なのです。 

 《大森一彗さんの本 『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》

【陰陽という魔法vol,28】 

たとえば、牛や羊は草を、ライオンやヒョウは野生動物を、コアラなどはユーカリの葉しか食べません。本来、生き物にはその生き物の生理、消化吸収に合った食べものや食べ方があるのです。それが自然のルールです。

 人間は太古からなんでも食べてきたから、雑食でいいのでは、という考え方もあるでしょう。たしかに火を使えることもあって、私たちはさまざまなものを自由に食べてきています。 でも、いちばん適している、あるいはずっと食べてきた食べものが何であるかを物語る、確固とした証拠があるのです。 

 《大森一彗さんの本 『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》 

【陰陽という魔法vol,29】

 それは、すべての人間に共通している歯の構造です。

 人の歯は全部で32本。そのうち臼歯が20本、門歯が8本、犬歯は4本となっています。

ウスのような形の臼歯は、まさに穀物をするつぶすのに適しています。門歯は野菜や果物、海藻をかむのに、鋭い犬歯はかたいもの、肉や魚をひきさくにのちょうどいい形です。

つまりヒト本来の食べものは、穀物が62.5%。野菜類が25%、かたいものや肉魚は12.5%。5対2対1の割合ということになります。 

《大森一彗さんの本 『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》  

【陰陽という魔法vol,30】

 サバンナを闊歩する象やキリンやライオンに、糖尿病や胃潰瘍や虫歯があるでしょうか。少なくとも自然の摂理に寄り添い、ルールどおりに食べている野生動物には、生活習慣病も自律神経失調症も見られません。

 人間も同じことです。本来の生理に合った食べものを食べればよいのです。

 極論をいえば、栄養学の知識など、何ひとつ必要ありません。毎日のごはんを、この歯の構造に合う割合で食べていくだけで、ヒトという動物はちゃんと健康で寿命をまっとうできるようになっているのです。

 この割合はじつは、戦前の日本人が食べていた食の割合に非常に近いものです。 

 《大森一彗さんの本 『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》

【陰陽という魔法vol,31】

 1977年にアメリカで発表され、センセーショナルを巻き起こした「マクガン・レポート」という報告書があります。

当時アメリカでは生活習慣病が急増していましたが、病気と食べものの関連を調べたところ、日本食のバランスは健康にとって理想的だということがわかりました。 

その日本食とは、まさに戦前や戦争直後の日本食、そう、ご飯と野菜のおかずを中心に、ときたま小魚などを食べるという5対2対1の食だったのです。 

《大森一彗さんの本 『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》

【陰陽という魔法vol,32】

 現代の日本食は、穀物の割合が当時の割合の6割にまで激減し、反対に肉食の量は急増しています。さらに食材自体が自然の形を離れ、化学物質を添加したり化学処理をした加工食品がグンとふえています。病気になりやすい体質は、まさに現代食がつくりだした弊害なのです。

 主食が6割といっても、米や雑穀のほかに、パスタやうどんやそばなどの麺類、パン、豆類も五穀の仲間に入りますので、バリエーションはいろいろ楽しめるはずです。 

 《大森一彗さんの本 『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》

【陰陽という魔法vol,33】

 主菜は、季節の野菜根葉を中心にしたおかずを。量は基本の割合より少し多めでも構いません。そして動物性のものを食べるときは毒消しのぶんも含めて、3倍以上の野菜を添えることを忘れないでいただきたいと思います。 

 今度は陰陽の観点から、人は何を食べるかをみてみましょう。 

 人は動物ですから、生物のなかでは陽性に属します。陽は陰を引きつけるという陰陽の法則で考えると、人に合った食べものは、同じ陽性の肉魚ではなく、陰性の植物ということになります。 

 《大森一彗さんの本 『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》 

【陰陽という魔法vol,34】

 そして、陰にも陽にもかたよらない中庸を保つのが健康のカギですから、植物のなかでは中庸のものをメインにとることが大切になってきます。  

陰陽というシーソーのつじつま合わせで、たとえばあなたが極陽の肉を食べ、極陰のアイスクリームや熱帯の果物を食べても、シーソーはまんなかで静止するかもしれません。でも、ひとたび何かあると大きく揺れて、反動でポンと落とされてしまうでしょう。極陰・極陽でとるバランスは非常にあやういのです。

 その点、陰陽シーソーのまんなか近くにある中庸のものをたくさんとっていれば、たとえほかの要素でシーソーが傾いても、もとにもどすのはそうむずかしくはありません。

 《大森一彗さんの本 『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》

【陰陽という魔法vol,35】

食物のなかで中庸のものは、穀物です。穀物は細胞をゆるめすぎず、締めつけすぎず、ほどよいバランスで活力をつけてくれますので、どんな体質の人にも合います。

じつは、穀物には人間が必要とする栄養素、糖質や脂質や必須アミノ酸などが理想的な割合で含まれていますし、ミネラルのバランスも体細胞のそれとほぼ同じです。

穀物は私たちの体内で血となり、細胞をつくる食べものなのです。

《大森一彗さんの本
『体の自然治癒力をひきだす食事と手当』から転用抜粋》

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代表 大貫 暢夫